どんなに立派なマンションでも、いつかおとずれる大規模修繕のタイミング。
所有するマンションを売却するなら、大規模修繕が行われる前と後のどちらがいいのか考えたことはありませんか?
大規模修繕の実施は、マンション売却に少なからず影響を与えるポイントです。
今回はマンションの売却を検討している方向けに、大規模修繕のことについてご紹介します。
\不動産売却をご検討中の方へ/
売却に関するご相談はこちら!マンション売却に影響する大規模修繕とはそもそも何?

大規模修繕とは、マンションの資産価値を保つために行われる大掛かりな工事のことで、約12~15年周期で実施されます。
マンションの大規模修繕の対象となる箇所と修繕内容
マンションの大規模修繕を実施する箇所と主な修繕内容は、以下のものがあります。
●屋根の防水改修
●外壁の改修
●床の防水改修
●鉄部分(共用廊下の手すり・バルコニーの手すり・屋外の鉄骨製非常階段など)の塗装
●建具や金具の改修
●共用部分内部の改修
●給水設備の改修
●排水設備の改修
●ガス設備の改修
●空調・換気設備の改修
●電気設備の改修
●情報・通信設備の改修
●消防設備の改修
●エレベーターの改修
●立体駐車場の設備の改修 ※平面自走式の駐車場であれば不要
●外構・付属施設の改修
こうして見るとマンションの建物部分だけでなく、敷地内にある共用設備・施設も大規模修繕の工事対象になっていることが分かります。
関連記事|売却を成功させよう!マンションを売却するときに知っておきたい注意点
マンション売却に影響する大規模修繕が行われるタイミングの調べ方

売却予定のマンションで次に大規模修繕が行われるタイミングがいつなのか調べるには、管理組合が作成している長期修繕計画をチェックしましょう。
長期修繕計画とは
長期修繕計画は、そのマンションがいつまでも快適に暮らせるように、そして資産価値を保つために必要な大規模修繕の項目や実施時期などが書かれている計画書です。
長期修繕計画を立てることは国も推奨していることで、国土交通省のガイドラインでは以下のように明記されています。
"1 長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的等
マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な修繕工事を行うことが必要です。
また、必要に応じて建物及び設備の性能向上を図る改修工事を行うことも望まれます。
そのためには、次に掲げる事項を目的とした長期修繕計画を作成し、これに基づいて修繕積立金の額を設定することが不可欠です。
①将来見込まれる修繕工事及び改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等を 明確にする。
②計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠を明確にする。
③修繕工事及び改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、計画修繕工事の円滑な実施を図る。"
※引用元:国土交通省 長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント
長期修繕計画を見ると、今後予定されている大規模修繕のタイミングと工事内容が分かり、マンション売却のタイミングも決めやすくなるでしょう。
なお、長期修繕計画は基本的にどのマンションでも立てられていますが、計画期間はマンションによって異なります。
マンションの長期修繕計画の期間が異なる理由
マンションの大規模修繕が行われる周期は約12~15年だと述べましたが、実は先ほど挙げた修繕項目を全てこの周期で行うわけではありません。
たとえば屋根の防水改修のうち、コンクリート防水の補修は12年ですが、金属板葺屋根の防水改修は24年です。
バルコニーの手すりも塗装補修は4年、改修は36年です。
給水管・排水管・ガス管(埋設部亜鉛メッキ鋼管)にいたっては、マンションの築年数によって改修周期が異なります。
これらの周期は、国土交通省が公表しているマンションの長期修繕計画に関するガイドライン内で項目別に記されています。
※参考:国土交通省 マンション管理標準指針コメント
所有するマンションの長期修繕計画を調べる際に、併せて国土交通省のガイドラインも確認するといいでしょう。
おすすめ記事|マンションの3面バルコニーってどうなの?メリットデメリットを把握しよう
マンション売却における大規模修繕の注意点

マンションの資産価値を保つために重要な大規模修繕ですが、一つ重大な注意点があります。
それは「修繕積立金値上げの可能性の有無」です。
修繕積立金が値上げされるとマンションが売却しにくくなる!?
実は修繕積立金が値上げされてしまうと、マンションが売却しにくくなることをご存知でしょうか?
マンションの購入を検討している方は、毎月いくらずつなら無理なく支払えるか予測し、その結果を基に購入可能なマンションを探します。
この時購入希望者が考えている毎月の支払いとは、「住宅ローン+管理費+修繕積立金」のことです。
購入希望者にとっては、住宅ローンの借入可能額の割合が大きいほどマンション購入のために充てられる予算を増やせます。
しかし修繕積立金が値上がりすると、住宅ローンの借入可能額が減る=マンション購入に充てられる予算が減り、場合によっては購入を見送ることになります。
仮に修繕積立金の値上げが予測されていることを知りながら購入を希望する方がいたとしても、そのことを理由に売却価格の値下げを要求されるかもしれません。
このように修繕積立金の値上げが確定している、もしくは値上げされる可能性があるマンションは、購入希望者から敬遠されたり価格交渉されたりするため、注意が必要です。
修繕積立金が値上げされる理由
マンションの大規模修繕を行う際は、毎月各世帯が平等に負担している修繕積立金が充てられます。
この修繕積立金は、長期修繕計画を立てた際に工事費の概算を出し、そこから逆算して毎月いくらずつ積み立てるかも決められているため、本来は工事費が不足することはありません。
しかし、お金の計算が甘かったり工事費が高騰したりすると修繕積立金が不足し、足りない分を賄うために値上げせざるを得ないケースがあります。
最初の大規模修繕時に全額使い切ってしまうケースもある
修繕積立金が不足するケースの一例では、最初の大規模修繕を行うタイミングで今まで積み立てたお金を全額使い切ってしまう場合もあります。
マンションの大規模修繕は定期的に行い、しかも実施回数を重ねるごとに必要な工事費も増えるのが原則です。
そのため、修繕積立金は1回目用の大規模修繕分と2回目用・3回目用…と分散して積み立てておくことがベストです。
しかし分散せずに1回目の大規模修繕時に修繕積立金を全て使うと、当然それ以降に行う大規模修繕用の費用は足りません。
その結果、不足分を補うために修繕積立金が値上げされる可能性に注意が必要です。
長期修繕計画から修繕積立金の値上げの有無を予測する
所有するマンションの修繕積立金が値上げされるかどうかは、長期修繕計画から予測できます。
マンションの長期修繕計画をチェックする際は、次の点を注意して確認しましょう。
長期修繕計画があるか
先ほど「長期修繕計画は基本的にどのマンションでも立てられている」と述べましたが、残念ながら長期修繕計画自体がないマンションもあります。
平成30年度の調査では、長期修繕計画を作成しているマンションの割合は90.9%で、9.1%のマンションが未作成であることが分かりました。
※参考:国土交通省 平成30年度 マンション総合調査結果
長期修繕計画がなければ、いざ大規模修繕を行おうとした時に修繕積立金が足りず、値上げは避けられません。
長期修繕計画の期間が短くないか
長期修繕計画が作成されている場合は、計画期間に注意しましょう。
国はマンションの長期修繕計画を立てる際、1回目の大規模修繕(築12~15年後)で実施予定がない項目もカバーできるように、少なくとも2回目の大規模修繕まで含む25~30年以上を目安に立案することを推奨しています。
ただ、長期修繕計画の目安期間はあくまで「推奨」なので、それより短い期間で計画が立てられているマンションもあります。
計画期間が短い長期修繕計画は、本来実施するべき大規模修繕の項目に漏れが出やすく、不備だらけで修繕積立金も不足しがちです。
以上のことを踏まえると、マンションを売却するなら大規模修繕実施の計画が具体的に動き出して、修繕積立金の値上げが検討される前がいいタイミングです。
お気軽にご相談ください|弊社の売却査定
まとめ
マンションの大規模修繕は、計画内容が不十分だと予定どおりに売却できず苦労する可能性があります。
売却に適したタイミングを逃さないように、あらかじめ管理組合に問い合わせてマンションの長期修繕計画を確認したうえで、行動に移しましょう。
\お気軽にご相談ください/
売却査定はこちらからどうぞ!










