年金を受給している人が不動産を売却することで収入を得ると、どうなるのでしょうか?
年金額、確定申告に影響があるのかどうか、気になりますよね。
結論からいうと、直接的に年金受給額には影響は生じません。
しかし、確定申告については影響があるのです。
今回の記事では、年金を受給している人が不動産売却した際、どうなるのかまとめました。
譲渡所得があるケースや、確定申告についてもご紹介します。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら不動産売却が年金に与える影響とは?

年金と一口にいっても、年金には国民年金・厚生年金・共済年金・企業年金などの種類がありますね。
これらの年金の支給額は、保険料をいくら支払ったのかによって、決まってきます。
前年の所得ではなく現役のときに支払った額によって決まるのです。
ですから、不動産の売却で生じた利益については判定基準に含まれず、年金の受給額は減額されません。
これは、在職老齢年金を受け取っている人についても同じです。
年金生活者が不動産売却をするとどうなるか
年金で生活している人が、不動産を売って利益を得ても、基本的には年金の受給額に影響はありません。
しかし障害年金を受給している人や、75歳以上の後期高齢者にあたる人が不動産売却をする際には影響があります。
障害年金受給者や後期高齢者は、不動産売却をした際、次の2点に気を付けましょう。
障害年金の場合、支給停止になる可能性がある
後期高齢者の場合、国民健康保険の保険料が上がる
障害年金受給者は、不動産売却で一時所得があった場合、年金の減額か支給停止になる可能性があります。
また、後期高齢者が土地や建物などの不動産を売却した場合は、国民健康保険の保険料が上がってしまいます。
75歳以上の後期高齢者の国民健康保険の保険料は、前年度の所得に応じて金額が決まってくるためです。
国民健康保険料は、通常年金から天引きされるので支払い額を把握していない人も多いと思います。
年金受給額が減っていた場合、不動産の売却で年金の受給額が減らされたと思ってしまう方も少なくないと思いますが、国民健康保険の保険料が上がると結果として年金の支給額が減ることになります。
後期高齢者の不動産売却で国民健康保険がいくら上がるかは自治体によって異なるため、金額については各自治体に問い合わせて確認してくださいね。
年金を受給していても譲渡所得税と住民税はかかるので注意
年金を受給者していても、土地や建物などの不動産売却で利益を得た場合、譲渡所得税と住民税が課税されるので、税金の支払い金額についても事前確認をしておきましょう。
年金受給者も確定申告が必要!不動産売却で譲渡所得があった場合

年金を受給している人が不動産を売却して譲渡所得があれば、確定申告が必要になってきます。
収入が年金だけだと、一般的には確定申告を行う習慣がないと思いますが忘れないようにしましょう。
譲渡所得税は、確定申告の後に全額支払いすることになります。
確定申告の期限までに譲渡所得税を納めなかった場合、納付を済ませるまでの日数分、延滞税を支払う必要が出てくるのでご注意くださいね。
年金受給者が不動産売却して確定申告が必要になるケース
年金を受給している人が不動産売却した際、確定申告が必要になるケースがあります。
20万円を超える譲渡所得が出た際は、確定申告しなければなりません。
不動産の売却による譲渡所得とは、売却した金額のことを差すものではありません。
不動産を購入時の購入金額と、必要経費の合計額との差額のことを差します。
利益が出た場合に、譲渡所得となるのです。
通常、売却益が少しでも出た場合、確定申告をして、譲渡所得税を納税する必要があります。
しかし、年間の利益が20万円を超えない場合、確定申告は必要ありません。
さらに、損失が出た場合には還付金を受給できることもあります。
もし譲渡所得がマイナスになったら、必ず申告が必要なわけではありませんが、確定申告することで、お金が戻ってくる場合があるのです。
年金受給者が不動産売却しても確定申告が不要なケース
年金を受給している人に限り、確定申告が不要になるケースがあります。
確定申告不要制度を利用することで、不動産売却によって所得があっても確定申告しなくてよいことになる場合があります。
確定申告不要制度の条件として以下の2点を満たしている必要があります。
年金所得の合計金額=400万円以下
年金以外の所得金額=20万円以下
年金の所得金額が400万円以上か年金以外の所得金額が20万円以上になるケースでは確定申告が必要になります。
譲渡所得について
土地や建物などの不動産を売却して得た利益のことを譲渡所得といいます。
譲渡所得の金額により、譲渡所得税がかかってきます。
譲渡所得税は、不動産の所有期間で税率の変動があり、5年以上の所有で所得税は半額にまで下がります。
譲渡所得の計算式は以下のようになります。
譲渡収入-(取得費+譲渡費用)
譲渡所得の計算式にある取得費とは現在の不動産の価値のことです。
取得費の計算式は以下のようになります。
土地購入額+(建物購入価格-建物減価償却累計額)
売却する不動産を購入した時点の金額から、建物部分の減価償却費相当を差し引いた値です。
もし、売買契約書などで正確な金額がわからなくても、取得費は譲渡収入の5%と決められているので大丈夫です。
例を出すと土地と建物を合計3,000万円で売却した場合の取得費は、5%に当たる150万円で計算されます。
(参考…国税庁:取得費が分からないとき)
譲渡所得の計算式にある譲渡費用とは不動産の売却時にかかった諸費用のことを差します。
大まかにいうと必要経費や実費のようなもので、不動産資産の維持・管理に必要な修繕費や、固定資産税は含まれません。
譲渡費用には以下のようなものが該当します
仲介手数料
売主負担分の印紙税
建物取り壊しの際にかかった取り壊し費用や建物損失額
借家人に支払う立退料
(参考…国税庁:譲渡費用となるもの)
年金受給者が不動産売却する際の注意点とは!

年金受給者が不動産を売却しても、基本的に年金受給額には影響がありません。
注意が必要なのは、障害者年金を受給している場合や、介護保険を利用している場合です。
また老齢年金から天引きされている健康保険税にも影響があるのでこちらも注意が必要です。
障害基礎年金が減額になる
障害基礎年金を受給している人の中で20歳になる以前から受給している方は、不動産売却で利益があると年金額が減額されるケースがあります。
障害基礎年金の保険料を受給者本人が納付していないため、所得制限がかけられているケースがあるのです。
障害者年金の所得制限は、2人世帯の場合以下のようになります。
所得額3,984,000円以上=支給停止額は2分の1相当
所得額5,001,000円以上=支給停止額は全額
(参考…障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法)
国民健康保険料の値上げ
75歳以上の後期高齢者が不動産売却で利益を得た場合、国民健康保険の保険料が上がります。
国民健康保険は前年度の所得によって金額が決まるため、不動産売却で利益を得た場合も保険料が値上がりします。
保険料は普段年金から天引きされるので、支払っている金額を把握していない人も多いかもしれませんが、注意しましょう。
ただ、所得が増えた場合も、年間の保険料には上限が定められていますから、不安に思わなくても大丈夫です。
細かい金額設定を確認する場合は自治体に問い合わせしてみましょう。
介護保険にも影響がある
国民健康保険と同じように介護保険にも影響があります。
平成30年8月から、介護サービスを利用している人の負担割合に所得制限が設けられ、合計所得が220万円以上の場合、負担割合が最大3割まで増えることになりました。
不動産売却による譲渡所得は合計所得に含まれます。
介護サービスの利用者でない場合は、保険料が変動し、国民健康保険料と同じように所得が増した分増額されます。
自治体により割合は異なるため、増額がどれくらいするかは各自治体に問い合わせましょう。
(参考…厚生労働省・利用者負担割合の基準が変わります)
まとめ
年金を受給している人が不動産売却によって収入を得た場合、確定申告などに影響があるため、忘れずに申告するようにしましょう。
きちんと確定申告を行うために、事前に各自治体へ問い合わせて詳細を確認すれば、安心して手続きすることができますね。
不動産売却によって収入を得た場合は、準備をして大切な確定申告にのぞみましょう。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら










