大阪湾に面した堺市は、かつて「東洋のベニス」と呼ばれ、一大貿易都市として世界各地からたくさんの人やモノ、情報が集まりました。
そして、古くは鉄砲、刃物、自転車などの産業が起こり、日本を代表する伝統作業となっていくのです。
現在、堺市には多くの中小製造業が集積し、独自の技術力や自社ブランド力を高め、業界で高いシェアを誇っています。

工場のまち「堺市」では基準規制が定められている
堺市は、84万人の人口を有する政令指定都市です。
歴史性や大阪市に近接した地理的優位性により、幅広い産業が分布しています。
人口一人当たりの製造品出荷額は政令指定都市中第1位、製造品出荷額も全国第7位を誇るなど、高い生産力やスピードと精度を兼ね備えた高度な生産技術、商品企画・開発力などを持つ企業が多く集積し、臨海コンビナートなど大規模な工業地帯があるのも特徴です。
中でも、金属製品製造業と生産用機械器具製造業の2業種は工業集積を特色付け、南大阪の中核として、経済をけん引しています。
このように、工業都市としての特色が強い堺市ですが、大阪でも有数の住宅地 泉北ニュータウンがあり、ベッドタウンとしての役割も果たしています。
このため、規制対象地域内に設置されている工場や事業場から発生する騒音や振動には「規制基準」が定められており、その敷地境界線上で規制基準を遵守しなければなりません。
騒音については、朝・昼間・夕・夜間の4つの時間帯でそれぞれ基準値が決められています。
たとえば、工業地域にある学校や保育園の敷地の周囲50mの区域では、昼間でも65デシベルを超えてはいけません。
デシベルとは音の大きさを表し、パチンコ店やゲームセンター内で80~90デシベル、セミの声、在来鉄道の車内で70~80デシベル、ファミレスやバスの車内で60~70デシベル(出典:騒音の目安・都市・近郊用 「全国環境研協議会 騒音小委員会」)ですから、日常の音とほとんど変わらないといえるでしょう。
また、国が定める騒音規制法や振動規制法のほかに、大阪府が定める条例(大阪府生活環境の保全等に関する条例)で、環境基準についてもさまざまな規制を行っています。
環境基準とは、騒音、大気、水質等について人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準とされ、個別の工場などに対する「規制基準」とは異なります。
規制基準は個々の工場・事業場から排出される騒音等の許容限度ですが、環境基準は個々の工場・事業場等から発生する騒音等が集まって生じる地域全体の環境汚染に対して改善目標を定めたものです。
工場の街「堺市」は歴史まちづくり法の認定都市
また、堺市には、仁徳天皇陵古墳をはじめとする世界文化遺産、百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)などの歴史的建造物があります。
このため、平成20年11月に施行された「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(通称:歴史まちづくり法)」の認定都市にもなっています。
そして、歴史まちづくりの拠点となる場の整備、充実を図るため、建築基準法により厳しく形態規制もされ、用途地域ごとに、建ぺい率や高さなど、建築物の形態に関する制限を受ける環境の中で、歴史と現代生活の共存を図っているのです。

まとめ
今回ご紹介した堺市は、工業地帯、歴史的世界遺産、日本の815市区中15位という人口都市というさまざまな側面を併せ持っております。
そのためには、恒常的な規制もやむを得ないことかもしれませんが、そこにはモノづくりに携わる人々の活気と、誇り高い歴史が醸し出すオーラが満ち、住む人にもやさしい町なのです。
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