
不動産を売却するとき、ほとんどの方が不動産会社と仲介契約を結ぶことでしょう。
不動産会社は契約していただいたお客様の物件が、売却につながるようサポートしています。
物件を売り出すとき、大切な役割を果たすのが「広告」です。
広告にはさまざまな媒体や方法があり、工夫して使うことで、購入希望者をスムーズに獲得できる効果をもたらします。
今回はその「広告」に関する記事です。
費用のことからポイント、広告の注意点までまとめてみました。
不動産の売却をお考えの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。


まずは、広告料のお話からさせていただきます。
広告の費用はどちらが負担するのか気になった方もいることでしょう。
不動産の広告費用は、基本的に私たち不動産会社が負担します。
不動産会社と交わすことになる契約には、「仲介手数料」が必要であって、売主が広告の費用を負担する必要はありません。
しかし、本当に広告代を受け取っていないのかといえばそうではありません。
お支払いいただく仲介手数料のなかに、物件の広告費やスタッフの人件費、調査費用などが含まれています。
そのため、別途「広告費」として請求されることはないのです。
また、「広告費が上乗せされて仲介手数料が高くなることはないの?」
といった疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
仲介手数料は売買金額ごとに上限があるので、心配するほど上がることはありません。
不動産の売却代金×3%+6万円に消費税を載せたものが上限です。
では、「売主が広告費を負担することはないのか」といわれれば、そうでもありません。
例外があります。
国土交通省が定めているように、「特別に依頼した広告」をお願いするときです。
ここでいう特別な依頼とは、主にこの2つのどちらかです。
・CMで流してほしいといった高額な広告媒体を指定する
・遠方にいる購入者の元へ出向いての交渉を依頼する
ここまでの依頼内容になってくると「特別に依頼した広告」として別途広告費が請求されることがあります。
不動産業界の一般的な広告媒体を希望する方は、負担する必要はないと考えてよいでしょう。


不動産会社が行う広告活動は、主にこちらの5つです。
・レインズへの物件登録
レインズとは、不動産流通標準情報システムのこと。
不動産の取引きにはかかせない基盤となるものです。
レインズに情報を登録することで、不動産業界全体のネットワークから売り手、買い手を探すことができます。
・折り込み広告(チラシ)
ポストに投函したり、新聞の折り込みにチラシを入れます。
ネットワークと異なり、その地域に興味のある方へ広告を出すことができます。
・店頭での広告活動
お店の前に物件の情報を掲載したり、購入の相談にきたお客様に直接説明をしたりします。
広告活動としては幅の狭いものになります。
しかし、不動産会社に訪れる方は物件の購入に積極的な方が多いので、少ない活動でターゲットを絞っておこなえるメリットがあります。
・インターネットサイトへの掲載
大手ポータルサイトや自社サイトへ物件を掲載することも広告活動です。
近年は、お店に足を運ぶより先にネットで情報を確認する時代。
時間や場所に関係なくたくさんの方が利用するため、その分似ている物件も掲載されています。
物件独自の強みをアピールする工夫が必要です。
・売却物件に案内看板を設置
広告の補助的な役割として使われるのが、こちらの立て看板など。
大きな道路沿いに設置できれば、より多くの方に興味をもってもらうことができます。
不動産会社はこの5つの広告を用いて、物件をより魅力的にアピールする工夫をおこなっています。
そのポイントをいくつかご紹介します。
<ポイント①写真をたくさん載せる>
買い手の気持ちに立って考えたとき、気になるのはやはり見た目ですよね。
図面の記載はもちろんですが、それだけでは家の雰囲気を想像しづらいものです。
写真を見ることで購入の意思が強まることもあります。
また、内見があるといっても、たくさんの物件を一度に内見することは不可能です。
そのため買い手としては、写真での情報が物件選びの参考になります。
写真は、内観だけではなく、もちろん外観も見られています。
どちらの写真も大切な広告材料です。
たくさんの写真を載せることで、物件の細かい部分まで比較して検討する事ができます。
<ポイント②周囲の情報を細かく記載する>
住所や間取り、駅からの距離などはもちろんのこと、周囲の情報を細かく記載することもポイントです。
物件を購入する方は、実際にそこに住むことを想像して購入するかどうかを判断します。
「スーパーやコンビニが近くにあるか」「治安のよさはどうか」といった生活に関する情報を載せることが大切です。
まだ小さなお子さんがいる方は「学校や公園が近くにあるか」、ご年配の方は「病院が近くにあるか」などに注目して物件を探していることもあります。
買い手の知りたい周囲の情報を細かく記載することも、広告のポイントです。
<ポイント③どんな方に向いている物件なのかターゲットを記載する>
とくに、チラシや看板など限られたスペースに広告を載せる際は、
・年齢
・収入
・家族構成
これらによって言葉選びを変える工夫が必要です。
たとえば、「年収が比較的高いファミリー層」の方向けに配るチラシに、物件の安さや夜景のステキな飲食店などが周囲にあることを紹介しても、あまり効果はありません。
それよりは、部屋の広さや治安のよさ、公園の紹介などをした方が印象に残るでしょう。
キャッチコピーで心を動かす方法や、簡潔でわかりやすい広告方法を用いるときは、ターゲットを想像すること。
魅力的な広告活動をするコツのひとつといえます。
<ポイント④物件のデメリットも載せる>
「わざわざ悪いところも載せるの?」
と思った方もいるでしょうか。
じつは、購入希望者が知りたいポイントの中に、その物件のデメリットが含まれることがあります。
よく魅せるための広告ではなく、事実を伝える広告にすることで、物件情報の信頼性が高くなります。
買い手は「良い情報しか載っていないのは怪しい」と考える傾向にあり、信頼度が下がってしまう可能性もあります。
また、買い手の気持ちになって考えたときに、実際に住み始めてから「購入前でも気づけたデメリット」が見つかったらショックですよね。
不動産会社としても、このような悲しい事態を迎えないようにサポートする役目があります。
不動産は大きな買い物だからこそ、多角的な情報をじっくり検討して、納得のできる売買をしていただきたいと考えています。
どんなものにも、良い面があれば悪い面もあります。
悪いところもしっかり説明したうえで、買い手に考えてもらうのが魅力的な広告活動。
良い面のアピールは、わたしたち不動産会社がアピールいたします!


不動産を売却する際に用いる広告には、いくつか注意すべきことがあります。
・誇大広告の禁止
・広告開始時期の制限
注意点は主にこの2つです。
どちらも宅地建物取引業に条文で明記され、規制されています。
誇大広告とは、実際より誇張した言葉を使って、読み手に誤解を与えるような広告のこと。
言葉選びを大げさに偽って書いてはダメということです。
たとえば「日本一立地のよい土地」「日当たりが最高な物件」「業界一格安で購入できます」といったフレーズが禁止されています。
物件の特徴や金額などは、誇張せず、誰が読んでも事実とわかるように記載する必要があるということ。
そのため、「広い」「高い」などの主観的な言葉を使うのはNGです。
買い手が誤解しないよう、「40坪」や「2,000万円」といった具体的な数字を提示します。
また、広告活動を開始するタイミングは、工事が完了したあとでなければなりません。
これは主に新築物件を建築するときの注意点です。
不動産会社はこのような注意点にも気をつけて広告活動をおこなっています。

いかがでしたでしょうか?
今回は不動産を売却に出す際に大切な「広告」についてご紹介しました。
ネットで物件探しができるようになったこの時代だからこそ、写真やキャッチコピーなどの工夫はより一層大切な要素になっていると考えられます。
魅力的な広告活動は、物件が売れるコツのひとつ。












