マンションなどの不動産売却において、税金の処理で欠かせないものが減価償却です。
不動産の残存価値により支払う税額が変わりますから、減価償却に必要な項目や計算方法について解説します。

不動産売却にかかる税金を計算しよう:減価償却に必要な項目
不動産における減価償却とは、建物の年数に応じた価値を計算する方法です。
マンションなどの不動産は年数が経つほど古くなり、価値が目減りすると考えられるため減価償却が必要です。
なお、土地は年数経過で価値は変わりませんから償却の対象外です。
<必要な項目>
減価償却の計算に必要な項目は以下です。
・建物の取得代金
・償却率(居住用マンションは0.015)
・経過年数
建物の取得代金に土地部分の価格は含まれませんから、マンション取得費とは一致しない点に注意してください。
また経過年数は建物の築年数ではなく、購入時から経過した年数(1ヶ月でも過ぎた場合は端数を切り上げ)のことです。
<減価償却費の計算方法>
減価償却費 = 建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数
建物部分が2,000万円・経過年数が10年のマンションでは、減価償却費は次のようになります。
2,000万円 × 0.9 × 0.015 × 10年 = 270万円
2,000万円 - 270 = 1,730万円(償却後の建物価格)
この償却後の建物価格は、不動産売却で発生する譲渡所得にかかる税金の計算に用います。
不動産売却にかかる税金を計算しよう:減価償却費を使った取得費の算出

不動産売却の課税譲渡所得は、売却価格から取得費と譲渡にかかる費用(仲介手数料等)を差し引いて算出します。
<取得費の算出>
取得費はマンションの購入価格から、前項の償却費を引きます。
取得費 = 購入価格(建物 + 土地の価格)- 減価償却費
購入価格が3,500万円(建物2,000万円 土地1,500万円)、経過年数が10年のマンション(償却費270万円)の取得費は以下です。
3,500万円 - 270万円 = 3,230万円
以上のように、購入時の価格と同額にはなりませんので注意してください。
<譲渡所得の算出>
上記の物件を4,000万円で売却(譲渡諸費用100万円)すると、譲渡所得は以下になります。
4,000万円 - 3,230万円 - 100万円 = 670万円
今回の売買で税金がかかる所得は670万円です。
なお不動産売却では一定の要件を満たしたマイホームなら、確定申告により3,000万円まで特別控除を受けることができます。
そのため多くの物件は売却益が出ても、特別控除により税金はかかりません。
また不動産売却により損失が発生したら、確定申告は必須ではありません。
ですが、確定申告により給与所得などと損益通算ができたり、3年まで譲渡損を繰越し可能なので、不動産売却をしたら利益の有無に関わらず確定申告しましょう。
まとめ
以上、不動産売却の税金計算に必要な減価償却費と取得費の計算方法をご紹介しました。
項目ごとの算出方法を知っておけば、およその税金額を自分で算出できるため、不動産売却を予定している方はぜひチェックしておきましょう。
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